2022年10月3日 | category: information
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制作と鑑賞は、ともすると別々に語られがちです。
表現すること、鑑賞すること、鑑賞から生まれた他者の言葉を聞き、考え、話す。
それらを一連のことと捉えると、美術から生まれる豊かな思考を、
他者と共有することができるのではないでしょうか。
そのような開かれた領域は、どうしたら生まれるでしょう?
もしかしたらそれは「見る/見られる」「教える/教えてもらう」などの対立構造を
少しだけ和らげることにつながるかもしれません。
異なる実践をしてきた3人のパネラーが、
美術から生まれる経験について話し合います。
日時:2022年10月20日(木)17時30分~19時00分
会場:東京造形大学 ZOKEIギャラリー
(JR横浜線 相原駅よりスクールバス5分)
白鳥建二(しらとり けんじ)
全盲の美術鑑賞者・写真家
生れ付き強度の弱視で、中学くらいにはほとんど見えなくなり、20代半ばで全盲になる。美術館デートをきっかけに、鑑賞に興味を持ち、単独で美術館へ行く活動を始める。2000年ころから、鑑賞ワークショップのナビゲーターをするようになり、現在では、水戸芸術館現代美術センターで開催されている、視覚に障害がある人との鑑賞ツアー「session!」のナビゲーターを10年にわたり務める。
杉浦幸子(すぎうら さちこ)
武蔵野美術大学芸術文化学科教授
1996年からギャラリーエデュケイターとして、3~12歳の子どもたちを対象とした鑑賞ワークショップのデザイン・実施を開始。2001年「横浜トリエンナーレ」教育プログラム担当、2002年に森美術館パブリックプログラム部門を立ち上げる。2012年に武蔵野美術大学芸術文化学科に着任し、社会とアートをつなぐ学生の育成と、鑑賞を軸とした「こと」のデザインを実施。美術館と連携した0歳児のアート鑑賞デザイン、保育園を日常的にアートに出会う場に変換する保育園美術館プロジェクトなど。
北野謙(きたの けん)
東京造形大学特任教授・写真家
1968年東京生まれ。世界各地のさまざまな文化や立場の集団を訪ね、数十人の肖像を暗室で多重露光して1枚の印画紙に焼き付ける「our face」、複数の場所に同時にカメラを設置し、半年間の超長時間露光によって、太陽の光跡をとらえる「光を集める」、フォトグラムによる新生児の肖像写真シリーズ「未来の他者」など。近年はガラスを使った空間インスタレーションや立体、触る作品も制作。国内外で展覧会多数。作品は国内外の多くの美術館にコレクションされている。
information
講座の中で、白鳥建二さんと数人の参加者が一緒に実際の作品を鑑賞する時間を設けます。
参加をご希望の方は当日の17:20までに受付にお申し出ください。多数の場合は抽選とします。
お問い合わせ
写真専攻領域コンタクトページ
企画:東京造形大学写真専攻領域
主催:東京造形大学
※大学入構時にサーモグラフィカメラによる体温測定を行います。発熱が確認された場合には入構できません。また、入場時のアルコール消毒、学内での常時マスク着用にご協力ください。
フライヤーデザイン:関口楓七