2012年6月13日 | category: Teaching Staff
複数台のスライド映写機を操りながら上映する『幻燈写真』という手法で上映するスライド上映会のお知らせです。
首藤幹夫『光素〜おもかげの発掘について』
ふだんは戸棚の奥で眠っている写真のアルバム。 何気ない記憶の貯蔵庫。すでになくなってしまった風景。もういなくなってしまった人たち。小さな私。誰かに抱かれている私。新調した服を着て、旅先で、庭で、笑っている。泣いている。おもかげでしかない私。他人の写真の中にみる、見知らぬ私。
『光素~おもかげの発掘について』は、子どものころのアルバムの写真を知人から提供してもらい、首藤幹夫が複写構成、杉林恭雄さんによるオリジナル音楽(当初は録音)で1996年に初上演した作品です。映し出された自分のものではない写真のなかに、観る人が自分のおもかげを見つけてしまうことを意図し制作しています。
デジタル写真の普及とフィルム写真の減少とともに、かつては誰もが持っていたであろう写真のアルバムが家庭から失われかけている現在(いま)、この作品を上映することで、忘れていた大切な光景を、誰のものでもない、でも誰もがもっている記憶の彼方の小さなかけらを、発掘します。
他に首藤幹夫の幻燈写真新作、杉林恭雄さんのソロライブもあります。
お問い合わせなどの詳細は首藤幹夫のウェブサイトまで
metamorphotos
www.shutom.com/