写真専攻ゼミナール案内

2013年11月14日 | category: information


zemi
2014年度ゼミ履修学生への案内です。
ゼミナールは、先生方と身近に接して、その研究活動や制作活動を深く共有しながら、卒業後にもつながる各自の研究や制作の願望を見出すための場となります。

ゼミナール面談(相談)期間:11月11日(月)〜11月28日(木)
ゼミナール履修申請:12月4日(水)〜12月6日(金)

2014年度、写真専攻が開講しているゼミは以下の3つです。

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◉ 大西成明ゼミナール(金曜、3ー4限)

onishi
» 大西成明先生プロフィール

【テーマ】
「生老病死」を凝視する — 写真による身体表現

【内容・進め方】
「生老病死(しょうろうびょうし)」とは、仏教でいうところの「四苦」である。人と生まれたからには逃れられない苦しみのこと。つまり、生まれること、老いること、病むこと、そして死ぬことである。本ゼミでは、まず「生老病死 」に関連した写真表現の歴史を振り返る。そのうえで、各自が問題意識を深め、具体的なテーマを設定し、情報収集・企画立案・取材撮影を通して、写真表現を模索していくことになる。一方、ゼミ共通の年間テーマとして、「生老病死」を背骨のように貫く「性」の問題、なかでも、「性の民俗・性の祭り」のフォトドキュメントにも取り組みたい。

【履修者への要望】
「生命」や「身体」というテーマに興味があり、それを編集的な写真表現に結びつけたいと思っている人の参加を期待する。写真は、デジタル・フィルムなど自由。習熟度は問わない。ビデオ・映像での表現も可。


◉ 中里和人ゼミナール(木曜、3ー4限)

nakazato
» 中里和人先生プロフィール

【テーマ】
「ニューランドスケープ」新しい日本の風景発見、再編

【内容・進め方】
ランドスケープとは、自然景観や都市、工業景観など、大小さまざまな土地や空間の眺めであり、人と環境との関係をとらえる景観の現れである。最近、地方でのヴァナキュラー(その土地固有の)な社会活動が注目され、日本各地の風景や都市景観を収集し遺産化する傾向が増している。自然景観や町の景観などは、経済活動などで時代と共に激しく変貌していくが、日本列島においては震災や異常気象など、自然災害も大きな景観変貌の要素になっている。
そのように、私たちを取りまき変貌していく日常の風景に着目し、さまざまな風景の境界(夜景や闇景、水際、校外など)を見出し、現場に出かけ、撮影と講評を繰り返す。風景を視る、撮る、探る、構成するを基本に、既にありながらも視えづらい風景を発見し、記録と共に記憶にとどめたい現代の風景とは何かを考察していく。
これまでに表現された写真、映画、文学、アートイベントなども検証し、社会的視線と私的な視線を交錯させながら、現代のニューランドスケープを表出させ、新しい日本の風景の再編をこころみる。

【履修者への要望】
上記のテーマに関心があり、写真表現への意欲さえあれば撮影経験、スキルは問わない。よく見ること、よく歩くことを基本に、自分の視線の在所を探ること。使用カメラは、フィルムカメラ、デジタルカメラ、スマートフォンなど自由。


高梨豊ゼミナール(水曜、3ー4限)

takanashi
» 〈客員教授〉高梨豊先生プロフィール

【テーマ】
縦割りの写真のジャンルと関係なく、広く自由な写真の制作。
いわば、現代の表現としての写真の実践である。

【内容・進め方】
それぞれ自分でたてたテーマの写真撮影と同時に、それらのテーマに関する写真群を写真集、スライドなどで鑑賞しそれらの仕事とクロスする言説などにふれ、その方法論について考える。実作と批評、これは創造への両輪と思うからである。
なお、写真表現に関する最新のトピックスやニュースについてもふれることになるのは当然のことであろう。

【履修者への要望】
各自作品のテーマについて考えておく。

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不明な点がありましたら、教務窓口まで確認して下さい。