【3年】少女まんが館に行きました

2011年5月30日 | category: Creative Photography


皆様ご無沙汰しております。2年生からとうとう3年生に進級した小幡です。

課題やレポート、自分が参加していた学生団体の引き継ぎ等でバタバタしているうちに春休みに突入し、3月の紀尾井町での展示、地震、地震に伴う授業開始の遅れ等々ですっかりブログの更新を放置してしまいました。

今年はなるべくブログを3年生全員でつくるようにしたいなと思いつつ、無理のないよう進めて行きたいと思うので宜しくお願いします。

さて前置きが長くなりましたが、3年生では必修(授業の分類としては必修科目ではないものの実質的に必修)の授業が「ドキュメンタリーフォト(柳本先生)」と「クリエイティブフォト(中里先生)」の2つになっています。柳本先生の授業、前期は「津久井町アーカイブスプロジェクト」、中里先生のほうは通年で「写真と他メディアとのコラボレーション」を進めて行きます。

今日は「クリエイティブフォト」の校外授業の様子をご紹介します。

先週の木曜(5/26)に東京都あきる野市にある「少女まんが館」という場所に行きました。

外観。目立つブルーが特徴。

中里先生のお知り合いの中野純さんが「少女まんが」のために建てた建物で、2階建ての家の中には単行本、漫画雑誌、さらに付録も床から天井までぎっしり!

階段も漫画でぎっしりです。

ちなみに後ろに見える段ボールの中も漫画です。

館主の中野さんは、少女まんがのコレクターやマニアという訳ではなく、日本の文化の中で低い評価、扱いを受けている。そして自身と同年代(50歳前後)であれば誰もが読んでいたのに、誰も同年代の話題として話さない、それぞれが共に知っているのに共有しない少女まんがについて知ってもらったり、話すきっかけ作りになる場として、また自身のハウスギャラリーとして「少女まんが館」を作ったそうです。

少女まんがは、文学的に認められていて今も有名な萩尾望都さんや一条ゆかりさんなどは決して王道でなく、それ以外のもっと無名であったり、今は作者名もわからないような方たちの作品の方が王道であり、誰もが読んでいて、それが未だに消化されておらず、ただ忘れ去られてしまっている点もあるようです(私がこう解釈したのであって中野さんの言いたい事は違うかもしれません)

一見、我々にとって少女漫画は「少女漫画」であり、何の変哲もないし、他メディアに影響しているとは思わなかったのですが、登場人物の目の大きさ、目のハイライト(星になってたりもする)、大胆なコマ割り(空白のコマや、極端に小さなコマ、コマを無視した描写)、登場人物以外真っ白な背景の描写(ハイキー=露出過多な描写)など、写真やポスターなど現代の文化にとても影響を及ぼしているのだなと感じました。

今まで私は少女漫画を読んだ事が無く、正直なところ少し抵抗が会ったのですが、「写真と他メディアとのコラボレーション」の観点から少女漫画を読み解くというのも面白いと思いました。

1階。天井までぎっしり。

中野さんのお話の後、時間のある人は中にある漫画を読みふけりました。私も少女漫画を初体験しました。

最後に、本来開館日ではない木曜にわざわざ空けてくださり、貴重なお話をしてくださった中野さんと写真を撮ってブログ用に送って(サイズも修正して)くれた石橋君に厚くお礼を申し上げます。

少女まんが館HP...http://www.nerimadors.or.jp/~jomakan/