2014年11月27日 | category: Area Study
フィールドワークから考える
写真と映像を通じた社会連携、地域社会の記憶化
写真専攻の研究指標科目になっている『エリアスタディ』では、エリア(地域)の中でのフィールドワークを中心に、撮影を基本にしながら写真展やシンポジウム、写真インスタレーションやワークショップなどを通じ、社会との交流を行ってきました。また、大学院のHachioji影絵プロジェクトもさまざまな地域の中で、影絵公演やワークショップを開催し、社会との交流、連携を実践してきました。どちらの研究領域も、フィールドワークを主体にして社会とアクティブに関わる点で多くの共通性があります。
今回のイベントは、「フィールドワークから考える」をキーワードに、新たな視覚表現や写真アーカイブズを展開しながら、社会とのコミュニケーションのあり方を探っていくものです。
—–展示
フィールドワークと地域社会の中での交流、連携を目的とする授業の報告展示
美術館開館時間 10:00〜16:30(入館は16:00まで)
ただし、イベント開催時はイベント終了の時間まで。イベント準備中も入館可能。
大学院Hachioji影絵プロジェクト
石巻、陸前高田公演のパネル展示。影絵で使用している映写機(風呂)やソフト(種板)などを展示。
写真専攻エリアスタディ
写真、パネル、ビデオプロジェクションの展示。
—–イベント
15日(月)「影絵公演と多摩・八王子地域の写し絵」
17:00開場、17:30開演
今年度の大学院Hachioji影絵プロジェクトは、相原にある当麻田自治会館での公演からはじまり、宮城県石巻、岩手県陸前高田とツアー公演を行った。そこでの地域交流の内容を報告。さらに多摩、八王子地域に昭和初期まで残った芸能「写し絵」についての講演とディスカッション。
2014年度Hachioji影絵プロジェクトメンバー
井上愛子、川北玲、コ・ケツ、近藤絵里、周博文、チェ・ヨンスン、 張琳琳、鄧夢雨、林由夏、潘通宇、廣瀬直彦、劉君洋、劉心怡、坂本公美、邱士爵、黄亜楠、白二鉉、松田真生、姚志慧
16日(火)「岩手県陸前高田市からの報告」
17:00開場、17:30開演
陸前高田ドキュメンタリー映画「あの街に桜が咲けば」の上映と監督の講演から、フィールドワークの可能性やこれからの地域再生、復興の将来を考える。
*2014年度、東京造形大学は桜ライン311へ桜苗木の提供を行いました。
17日(水)「八王子AKITENとオフ・ミュージアムのこれから」
15:30~18:00
地域社会との連携、交流を基軸に取り組んできた八王子市内の空き店舗での地域活性化アートプロジェクト「AKITEN」への参加報告と、オルタナティブな空間でのアートイベントやワークショップについて考察する。同時にフィールドで学ぶことの意義も考える。
18日(木)「津久井アーカイブズプロジェクト報告」
14:00~16:30
写真専攻が相模原市津久井町(現・相模原市緑区)で研究、実践してきた「津久井アーカイブズプロジェクト」も今年で6年目。写真アーカイブズの現在形や新たなアーカイブズの考え方に関してのシンポジウムを行い、写真や映像の示す記録的な価値、同じ地域と継続的な交流を続けることについて考察する。
【シンポジウムテーマ】「相模原市津久井町(現・相模原市緑区)の撮影から見えるもの」