2012年6月25日 | category: Teaching Staff
神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科
2012年度特別講義
大西成明「生老病死」を凝視する
7月4日(水) 14時40分―17時50分
神戸芸術工科大学1225教室
一般聴講可 無料・申込不要
http://www.kobe-du.ac.jp/2012/06/33118/
「生老病死」を凝視する……「生命」や「身体」というテーマにこだわりを持ち、写真を撮り続けてきた。最初の写真集『象の耳』では、動物の細部に潜む38億年にわたる「生命記憶」に迫った。次いで、写真週刊誌FRIDAYの連載『病院の時代ーバラッド・オブ・ホスピタル』においては、日本全国の病院を訪ね、「人」と「病」と「医療空間」が織りなす、”生命の物語”をドキュメントした。そして、リハビリテーションの現場で日夜格闘している人々の姿をとらえた写真集『ロマンティック・リハビリテーション』では、この時代の「希望と再生の姿」を語りかけてきた。それと並行して、「脳」や「骨」という生命の究極の形にも着目し、独自の身体イメージを創造する試みを続けている。「生まれる」「老いる」「病む」「死ぬ」、つまり「生老病死」とは、仏教でいうところの「四苦」である。人に生まれたからには逃れられない苦しみのことを言う。それでは「生老病死を凝視する」とは、どういうことなのか、30年かけて撮ってきた写真をみせながら、お話したい。